ミニレビュー
ここでは、レースゲームを中心とした比較的短めのレビューを掲載していきます。
Burnout2 Point of Impact
(PS2, Xbox, GC)
Crazy Taxi(AC, DC, PS2, GC, Xbox, PS3, Xbox360, PC, iOS)
Grand Theft Auto/GTA
LONDON 1969(PS,PC)
プレーヤーは救急車に乗り込み、街中の怪我人、病人を収容し病院へと搬送する。もし万が一途中で通行人を轢いてしまった場合は、その人も一緒に運ぶことになる。救急車はそれぞれ加速や最高速、収容人数が違う3種類の中から選択する。マップは全部で3種類。患者の病状によって病院が異なり、車内で病状が悪化すれば当然搬送先も変わることになる。車内で蘇生措置を行うことも可能。車内で患者が死亡した場合は葬儀場へ…。患者を病院に運ぶほど得点が入るので、道中で人を轢きまくって運ぶのも手。
ゲームシステム自体は結構斬新で、面白くしようと思えばできたと思うのだが、いかんせんvalue game(低価格ゲーム)であるため予算が無かったらしく、マップの大きさやグラフィック周りに特に不満が残るものとなっている。これを扱った輸入代理店がちょっと詐欺的な価格(現地価格の数倍程度)を設定しており、少なくとも日本語マニュアル(といっても紙が1枚入っているだけ)版は値段相応の内容ではない。この代理店、どうも最近倒産したようである。なお、パッケージのスクリーンショットは誇張が入っている可能性あり。
プレーヤーはヨーロッパやアメリカの一般公道でレースを繰り返しながらチャンピオンシップを戦っていく。事故を起こすと被害総額が表示される。ライバルカーを事故に巻き込むことも可能。車両はトラックやスポーツピックアップなど数多く、コースも多数用意されている。クラッシュを保存しておいてリプレイで観ることも可能。芸術的なクラッシュをすることも楽しみの一つとなる。
グラフィックは非常に美しく、各コースも雰囲気が出ている。海外のゲームなので、制限時間の厳しさやライバルのレベルの高さでゲームの難易度が上がっているが、それでも十分楽しめる。しかし、制限時間無しのモードをひとつくらい作ってほしかった。SEGAが一時「グランドヒート」という名称で日本での発売を企画し販売元と交渉したが失敗、日本での発売はされていない。
プレーヤーはアメリカ各地の一般公道でレースを繰り返しながらチャンピオンを目指す。被害総額を高めることを目指すクラッシュモードと、パトカーと逃走車のカーチェイスが出来るPursuitモード、そしてドライビングテクニックを習得できるスクールモードを搭載。代わりにクラッシュリプレイの機能は無くなった。クラッシュモードはクラッシュするシチュエーションが整っているため、非常に派手なクラッシュを演出することが可能。グラフィックはさらに綺麗になっており、制限時間も多少ゆるくなった。SammyがPS2版を日本で発売中。
プレーヤーはヨーロッパやアメリカ、中国の一般公道でレースを繰り広げて行く。今作から販売元がEAに変わり、それに伴って作品の雰囲気も変わっている。全体的にノリノリのBGMの中でナレーションをするのは現役のラジオDJ。ゲームシステムで大きく変わった点としては、事故を起こした後ある程度車体をコントロールしてさらに衝突させるインパクトタイムや、ライバル車に事故を起こさせることによってブーストゲージが増えていくテイクダウンなど。ゲームモードとして、Pursuitモードがなくなった代わりに、ライバル車を制限時間内に規定回数テイクダウンすることが目的のロードレイジモードが加わった。また、今作からネットワーク対戦も可能。全体的に軽いノリだが、決して悪くなったわけではなく、今までの作品とは違った感覚で楽しめる。基本的にテイクダウンを狙って走るため、これまでの作品よりも攻撃的な走りになる。制限時間が今作で完全に無くなり、より一般受けしやすくなったか。EA JapanがPS2で日本語版を発売中。ナレーションはちゃんと日本人のDJがやっている。
プレーヤーは密輸組織の一員となって、アメリカの国境地帯を舞台にライバル組織や警察機構と争いを繰り広げながら物資輸送を実施する。マップは全部で3種類。ドーム球場1000個分(パッケージより)の広さをもつ国境地帯を再現したマップだ。車両もオフロード向けのマシンが豊富にそろっている。基本的にミッションモードを進めて行くことになるが、CPUとチームを組んで対人対戦することも可能。
グラフィックもそこそこだし、マップが広いので普通に走っている分には楽しいのだが、ミッションはストーリー上物資輸送が多く飽きやすいかもしれない。マップも実質的には2種類で、ボリューム不足といえばボリューム不足かもしれない。海外での作品名はSmuggler’s Run。SyscomがPS2で日本語版を発売中だが、社の方針が変わったらしく現在公式ページは存在しない。海外ではPS2で続編としてSmuggler’s Run2が、GCではオリジナルバージョンのSmuggler’s Run War zoneが発売中。
プレーヤーはタクシードライバーとなって、危ない走りをするとチップを弾む客を乗せて、サンフランシスコがモデルの西海岸の街を走り回る。タクシーとドライバーは個性豊かな4種類。ギアチェンジなどを駆使したダッシュやドリフトも可能で、爽快感をアップさせている。市街地も、高層ビルの林立する中心街や、海沿いの長い坂道など、結構細かく作ってある。コンシューマ版では、このほかにオリジナルのマップや、ユニークな課題に挑戦するモードも搭載。BGMは作品を通してノリノリ。最近ではDCのソフト配信の形でXbox360やPS3でもプレイ可能。DCでCrazy Taxi2が、XboxとPS2とACとPCではCrazy Taxi3 High Rollerが発売中。
潜入捜査官であるターナーは、上司の指示によって最近不穏な動きを見せているカスタルディファミリーに、ドライバーとして潜入し、隠された陰謀を暴いていく。舞台となる都市は1960年代のマイアミ、サンフランシスコ、ロサンジェルス、ニューヨークの4つで、各都市では留守番電話のメッセージから依頼を選択しプレイする。メインとなるUndercoverモードのほかにも、カーチェイスやタイムアタックなどのミニゲームを収録したDriving Gamesモード、そして都市を自由にドライブできるTake a Rideモードがある。また、プレイしたミッションやミニゲームはリプレイ編集が可能で、カメラの位置やズームなど詳細な設定が行えるほか、リプレイを保存して好きなときに見ることが出来る。
3Dで再現された都市を自由に車で走り回れるゲームは当時ほとんど存在せず、その意味ではこのソフトはまさに革命的であったといえる。車の操作感覚としては足回りが非常にやわらかくはじめのうちは非常に操作し辛い。パトカーには細心の注意を払う必要がある。SpikeがPSで音声日本語版を、サイバーフロントがPC版を発売中。続編にDrive2があるが、あまりヒットしなかったようだ。日本での発売はされていない。
大都会の真ん中で成り上がることを目指して公衆電話で依頼を引き受けた主人公は、目の前の車を盗んで暗黒社会の道を歩み始める・・・。非常に有名となったクライムアクションの第一作とその番外編。18才以上推奨。主人公は殺人や窃盗、爆破などといったありとあらゆる手段を使ってミッションをこなし、暗黒街でのし上がる。GTAではニューヨーク、サンフランシスコ、マイアミをモチーフにした三つの都市、LONDONではその名の通りロンドンが舞台となる。街には一般車や人が溢れ、事故や火災が起こると救急車や消防車、パトカーが駆けつけるほか、GTAでは高架鉄道も走っている。
今日まで続くGTAシリーズの元祖であるが、上からの見下ろし視点であることと、勢力の概念が弱いこと以外はすでにほぼ完成されている。ただし、LONDONはマップがひとつのみでボリュームが少なく(もともとはGTAの拡張パックだったようだ)、また時代設定が古いため雰囲気が地味である。続編にはGTA2があるが、グラフィックエンジンが進化して、「3Dを上から見下ろしたような」グラフィックになっているほか、システムにも改良が加えられている。ちなみに、GTAとGTA2は現在Rockstar Gamesのサイトで英語版が無料ダウンロード可能。